目指すのは、
<br>戦略とクリエイティブの一体化

現在はどのような仕事を担当されていますか?

僕が任される領域は提案フェーズとその上流の設計フェーズがほとんどです。提案によっていかに得意先の納得を勝ち取るか、そこに120%の力を注いでいます。 僕の場合、張り付きで担当する得意先というのはほぼ無くて、その時々で多岐にわたる企業の仕事に携わります。直近でいうとハウスメーカー、保険会社、化粧品メーカーなどの提案に参加しました。

エクスペリエンスデザイナーとはどんな役割を担っているのでしょうか?

僕たちはよく4Rって言ったりするんですけど、「最適な相手(Right Person)」、「最適なチャネル(Right Channel)」、「最適な内容(Right Message」、「最適なタイミング(Right Timing)」という、4つの正しさがないとアウトプットの威力が半減してしまう。生活者の心を動かす最後の決め手はクリエイティブですが、その威力を左右するのがエクスペリエンスデザインだと考えています。 せっかく優れたクリエイティブをつくれる会社なのに説得力がないって言われてしまったらもったいない。そこを戦略の力で支えるのが僕たちの役割だと思います。

エクスペリエンスデザイナーのやりがいや面白さはどんなところにありますか?

もはやデジタルは現在の広告業界の主戦場になりつつあります。そのデジタル領域を主導する=提案の中心を握ることにやりがいを感じています。 そのときアイスタの強みであるエグゼキューション(一連のプロセスのなかの実行部分)が活きている実感があって。制作を分かっているからこその具体性のある発想は、広告代理店のストラテジックプラナーやマーケターには無いものだったりするので、良い連携が生まれやすいと感じています。

体験設計を活かして、2年連続で販促会議コンペティション受賞。

週末はグループ横断で野球。一応元高校球児(投手)。

空白に、問いかける。
<br>空白を、読み解く。

エクスペリエンスデザインで特に意識することは何ですか?

提案にあたって、そもそも得意先の実現したいことがぼんやりしていたり、数年後のビジョンまで見据えられていなかったりすることが意外に多いんです。案件のなかにあるそんな「空白」を見て見ぬ振りするのではなく、とことん向き合うように意識しています。 「空白」を見つめることで、まだ誰も気づいていない課題が見つかり、そこからクリティカルな提案が生まれると思っていて。

「空白」からどのように提案をつくっていくのか気になります。

例えば先日担当した案件で、医療従事者向けポータルサイトのリニューアルを提案するというものがありました。 そのとき僕が考えたのは、少子高齢化によって患者さんの数が増える一方で医療従事者が減っていくという人手不足が予想される医療現場でこのサイトがどんな存在になるべきか、ということでした。得意先からのオリエンでは5年、10年先まで見据えた視点が欠けているように感じたんです。 そうして「医者や看護師の業務効率化をサポートするサイトになる」という未来のあるべき姿を設定して、コンテンツやユーザビリティといった具体的な設計に落とし込んでいきました。

そうやってサイトの設計を考えていくんですね。

サイトのなかの話だけでなく“外”も体験設計の対象です。例えばどうやってユーザーをサイトまで連れてくるかを考えて、WEB広告の最適化を提案することもあります。ターゲティングはどうあるべきか、本当に効くクリエイティブはどれか、といったより効果的な広告のあり方を見つめることも僕たちの領域だと考えています。

「体験」を突き詰めたら、
<br>どこまで行けるだろう。

販促コンペでゴールドを受賞されたとお聞きしました。そこでもエクスペリエンスデザイナーとしての視点が活かされているのでしょうか?

企画にあたって「これで本当に人が動くか?」というリアリティを一番意識していたので、それこそエクスペリエンス=体験設計の考え方がベースになっていると思います。 実際、僕の企画は面白さだけで見たらそこまで優れていないんじゃないかな。でも、面白さ以上に「これなら生活者が気持ち良く参加できるだろう」という実行性の高さが評価されたんだと思います。

今後、どんな仕事をやっていきたいですか?

もっと“デジタルに閉じないこと”をやっていきたいと思っています。体験設計の視点からマス広告はこうあるべき、イベントはこうあるべき、そしてデジタルとこうつながるべき、みたいな。そういった大きなマーケティング戦略を描ける仕事をしたいですね。 アイスタにとってマーケティングやストラテジーはまだまだ伸び代のある領域だと思っています。ここをもっと強くしてマーケティングの相談から仕事が入ってくるというケースを増やしたいですね。

この先、目指している野望を教えてください。

マーケティング業界には、AISAS(アイサス)とかAIDMA(アイドマ)といった生活者の購買行動をモデル化したフレームワークがあるじゃないですか。いつか自分がそんなフレームワークを発明したい。それが世界中の共通言語になったら嬉しいですね(笑)。