「街とともに発展する」地域企業の強い想いを、形に変える

リフォーム事業旗艦店サービスデザイン

CLIENT
コバックス株式会社

OVERVIEW

コンセプトの策定からスタート。トータルで事業をデザインする。

福島県でライフライン建設や住宅施工などを展開するコバックス株式会社は、新たな経営の柱としてリフォーム事業の拡大を目指していた。その足がかりとなる旗艦店の開業を検討していたが、成功へのビジョンをより具体化にするための相談があった。
リフォーム事業では後発になるため、従来の「ショールームに相談カウンターがある」タイプの店ではなく、まだリフォームに対する関心が低い潜在ユーザーのうちに接点を作り、ユーザーのマインドシェアを高める場として、旗艦店を位置付けることとした。さらに、コンセプトの策定だけでなく、ビジネスモデル設計、サービス設計、VIデザインなど、トータルで事業開発をサポートすることとなった。

CREATIVE

クライアントと共創する形で、事業をつくる。

博報堂アイ・スタジオは、旗艦店のコンセプト策定から開業するまで、何をいつまでに決めて、どのように動くか、プロジェクト全体を設計し、サポートする役割を担った。

まず、旗艦店のコンセプトを導くために、3日間のワークショップを実施。どのようなユーザー体験を提供し、来店前と来店後で顧客にどのような変化をもたらす場であるべきか、ディスカッションを重ねた。ワークショップにはデザイナーと建築家も参加し、議論する中で見えてきたコンセプトをすぐにスケッチパースに描くことでイメージを共有し、3日間という短期間でコンセプトを策定した。
次に事業計画書を作成することを目的としたビジネスデザイン合宿を2日間実施。コンセプトをビジネスと接続する上で議論すべき内容をまとめたフォーマットを作り、ディスカッションの方向性がブレないように導いた。ディスカッション内容はすぐに整理したものを共有。新たな論点を明確にして仮説も示しながら、コンセンサスを取って進めていった。その後数ヶ月に及ぶ具体的なサービス設計でも同様に、決めるべき内容をフォーマットに落とし込み、クライアントと一緒にフォーマットをアジェンダとして活用しながら詳細を規定していった。

一方的に提案したものに対して意見をもらうのではなく、クライアントと共創する形で事業の詳細を作り込んでいくことで、目指す方向が明確な納得感の高いビジネスデザイン、サービス詳細を作ることができた。

VALUE

クライアントの信念を、クリエイティブの力で実現。

旗艦店の屋号、ロゴ、ステートメントコピーなど、VIをゼロから規定し、トータルプロデュースした「リノコトコバコ」は、2022年11月にオープン。ショールームの他にレンタルスペースやDIYスペースを準備中で、潜在ユーザーが自然と集まる場としての機能を備えている。

福島県で100年以上の歴史を持つ、地域の有力企業であるクライアントグループは、新規事業の拡大により自社だけが潤うのではなく、街とともに発展していかなければならないとの信念があった。「街が発展することで企業も発展していく」という強い想いに共鳴し、その想いを形に変えるべく伴走していった。

事業全体をデザインした本プロジェクトによって、博報堂アイ・スタジオの総合的なクリエイティブ力はアウトプットが建築物や空間であっても、高く評価される結果を残せることを証明できた。今後もアウトプットの形にとらわれず、積極的に事業全体のデザインを手掛けていきたい。

STAFF

更新

  • Producer/UX Designer

    Yasuyuki Imai

  • Assistant Producer

    Daisuke Kojima

  • Art Director/Designer

    Yosuke Kouno

  • Designer

    Natsumi Kosaka