現在はどのような仕事を担当されていますか?
美容・健康食品メーカー、保険会社、自動車メーカーなど多岐にわたる得意先を担当させていただいています。案件のタイプもさまざまでブランドサイト制作からコミュニティサイト運営、コンテンツマーケティングなど幅広く任せていただいています。 それぞれの案件で、ディレクターとして「制作」の真ん中に立ち、デザイナーやエンジニアがプロフェッショナルな力を発揮できるようプロジェクトを進行管理する役割を担っています。 私が所属しているチームは提案型の案件が多いので、プラナーやコピーライターと一緒に提案を考えることも多いです。そのようなときもチームがうまく機能するよう情報の整理やタスクコントロールを行うことを心がけています。
ディレクターとして、どのようなことを意識して案件に向き合っていますか?
ディレクターの役割は、予算やスケジュールといったさまざまな条件のなかで、アウトプットのクオリティを最大限まで引き上げることだと思います。自信を持って「良いもの」だと言えるものをつくることがディレクターの責任。そのためにプロジェクトメンバーとの連携を大切に、日々努力しています。
ディレクターの醍醐味はどんなところでしょうか?
プロジェクトに携わるたくさんの人の関係性のなかで多様な視点・考え方に触れられるのがディレクターの面白さだと思います。得意先のキーマンだったり、博報堂のクリエイティブディレクターとも意見を言いあえる環境なので。若いうちからこれだけの経験ができるのは、貴重なことだと思っています。 社内のクリエイターと身近にコミュニケーションがとれることも楽しさを感じるポイントです。自分が企画提案したコンテンツが、想像以上に素敵なアウトプットで上がってくるとテンションが上がります(笑)。
企画に取り組むときに大切にしていることはありますか?
「問題」と「課題」を分けて考えるように心がけています。問題をそのまま漠然と見つめるのではなく、問題に対して課題を設定するっていう思考プロセスを大切にしていて。 これは新入社員研修のときに教わったことなのですが、実務で先輩プロデューサーやクリエイターの方々と一緒に打ち合わせをやるようになってから、さらに深く意識するようになりました。
印象に残っている打ち合わせはありますか?
私には尊敬しているコピーライターの先輩がいるのですが、その先輩と打ち合わせで初めて一緒になったとき、「ああ、なるほど。こういう考え方をしなきゃいけないんだ」って、とてもハッとさせられたんです。 それはある家電製品のデジタル施策アイデアを考えるブレストだったのですが、私たちは得意先から提示されたUSP(その商品が持つセールスポイント)に沿ってアイデアを考えていました。そのときコピーライターの先輩が「このUSP設定、本当にあってるのかな?」と切り出したんです。そして、得意先の言うことをそのまま受け取るのではなく、ユーザー視点で課題を設定し直して提案するべきだ、と指針を立ててくれました。 得意先に対して「課題」から提案することも私たちの役目なんだって、この打ち合わせをきっかけに大きく私の考え方が変わりました。
今後、目標としていることはありますか?
情報設計やプラニングもできるプロデューサーになりたいと思っています。もともと企画が好きでこの業界に入ったのですが、現在はその想いがさらに強くなっていて。 そのためにディレクターとして現場をしっかりと理解しプロジェクトマネジメントの力を備えつつ、提案のクオリティでも信頼を勝ち取れるような、ソリューション型のプロデューサーになりたいというのがキャリアの目標です。
そうやって前向きに頑張れるのには何か秘訣があるんでしょうか?
最近嬉しかったのが、私が担当したあるスペシャルサイトが得意先の期待を超えるクオリティに仕上がって、もともと予定していなかったプレスリリースを流すことになったんですよ。 良いものがつくれたときって得意先も代理店も同じ喜びを味わうことができるんです。そんなふうに、ちゃんと課題から取り組むことによって、多大な苦労があってもその先に何倍もの喜びや達成感があることを目の当たりにしてきたのが大きいと思います。
これから先「こんな人物でありたい」という理想像はありますか?
仕事をするうえで「何ごとも愉しむ」ということを自分のモットーにしています。今はまだ多くの方に指南やフォローをいただきながら、なんとか課題に挑んでいる状況ですが、いつか「小宮さんとの仕事は楽しい」と言ってもらえるような人になりたいです。まずは危なっかしさをなくしていきます…(笑)。
※2020年3月時点での情報です。