PROJECT学びの常識に噛みつく。東京都こどもホームページ東京都PROJECT学びの常識に噛みつく。東京都こどもホームページ東京都

「東京都こどもホームページ」は、子どもたちが東京の魅力や都政を楽しく学べる情報プラットフォーム。
子どもたちが自ら疑問を感じて、そこに対し魅力を知ってもらうためのコンテンツを詰め込んだサイトだ。

左:アートディレクター 亀岡(2018年入社)
中央:プロデューサー 大江(2018年入社)
右:テクニカルディレクター野本(2016年入社)

PROLOGUE

「東京都こどもホームページ」は、親しみやすいイラストのインターフェースに多くのコンテンツをギュッと詰め込み、ゲーム性を楽しみながら都政を学べるサイトとして、各方面から高い評価を得ている。「都政」という難しいテーマを子どもたちにわかりやすく伝えるという難題に対し、リアルな子どもたちの声を取り入れながら取り組んだプロジェクトメンバーに、制作の経緯を語ってもらった。

左:アートディレクター 亀岡(2018年入社)
中央:プロデューサー 大江(2018年入社)
右:テクニカルディレクター野本(2016年入社)

子どものリアルな声を<br>コンテンツに反映。
子どものリアルな声を<br>コンテンツに反映。

大江 :  公共機関の事業は公示が行われますが、今回のプロジェクトは東京都の公示があり、そこに応募することからスタートしました。テーマは「東京都の魅力や都政を子どもたちにわかりやすく発信するWebサイト」。アイスタは「子どもたちが自発的に東京都に興味を持ち、東京都で暮らして仕事をする未来を描きやすくなるWebサイト」をコンセプトにして提案し、総合評価の結果、受注となりました。制作では、500人規模のアンケートを実施したり、年に3回10人の子どもとワークショップを開催したり、子どもたちのリアルな声を聞いて興味がどこにあるのかを探り、コンテンツに反映していきました。テーマが「都政」と難しい内容だったので、どれだけ声が出てくるか不安でしたが、子どもたちは自分の中で消化し、言葉にしようとする姿勢があって驚きましたね。授業でも都政を取り上げているようで理解が深く、私たちも真剣に勉強して向き合おうと改めて認識させられました。

亀岡 :  デザイン面もポップさは必要ですが、対象が小学校1年〜6年と幅が広いので、子どもっぽくなりすぎないように気を使いました。イラストは子ども向けコンテンツの経験が豊富で、かわいらしさの中にリアル感があるタッチが特徴的なイラストレーターさんに発注して、大人が見てもクオリティの高さが感じられる仕上がりになっています。
また、UIは大人向けのサイトのように見やすく情報を整理するのではなく、子どもが宝探し感覚でワクワクしながらコンテンツを探すような作りにしました。東京の街を探検するように、たくさんのコンテンツを触ってほしいです。

野本 :  イラストは微妙に斜めの角度をつけているのですが、これはすごくこだわったところです(笑)。縦や横に並べてしまうと、建物や施設が重なって見えなくなってしまうので、街の奥行きまで見えるような角度にこだわりました。パッと見てすごくたくさんの要素が詰まっているように見えるのですが、それこそが東京の魅力ですよね。
実制作ではたくさんあるパーツを、重なり順を計算してレイヤーを配置するようにしています。木の緑が紅葉になるような季節ごとの衣替えをしているのですが、パーツを季節に合ったものに取り替えるだけでOKなので、更新がしやすい作りにもなっています。

子どもが宝探し感覚でワクワクしながらコンテンツを探せるデザイン

「東京の魅力すごろく」のインターフェース

子どもから大人まで見ていても楽しく、かわいらしさの中にリアル感があるイラスト

ゲーム性を意識し、<br>楽しみながら学べるサイトに。ゲーム性を意識し、<br>楽しみながら学べるサイトに。

大江 :  コンテンツが豊富でリッチなサイトだからこそ、子どもたちに飽きさせないよう表現にもユーザビリティにもこだわって、細かい工夫が詰まったサイトになったと自負しています。

野本 :  例えば、「東京の魅力すごろく」のコンテンツでは、イベントマスに止まるごとに東京の魅力が学べる仕組みになっているので、どんどん進んでしまうと東京の魅力を学べなくなってしまいます。また逆に、あまりにもすごろくが進まないと飽きてしまうため、そうならない仕組みを取り入れています。

「発見!東京都の仕事」は、ちりばめられた虫メガネをクリックして仕事について学べる

亀岡 :  子どもたちが楽しんで学べるように、サイト内で東京都の仕事を探して集めたり、ミッションを設定したり、ゲーム性を意識して作っています。「もっと探してみよう」とやる気になってくれるとうれしいですね。

メインコンテンツにはミッションを設定し、達成すると称号がゲットできる

大江 :  「バーチャル社会科見学」は、360度カメラを使ったコンテンツです。カメラの仕組みは既存のサービスを利用していますが、サイトへの実装は自社開発で行いました。自社開発だと細かいこだわりを反映させることができますし、社内に知見を溜めることもできたので良かったです。今後の提案の幅も広がりました。

360度カメラを使用した「バーチャル社会科見学」のインターフェース

「発見!東京都の仕事」は、ちりばめられた虫メガネをクリックして仕事について学べる

メインコンテンツにはミッションを設定し、達成すると称号がゲットできる

360度カメラを使用した「バーチャル社会科見学」のインターフェース

職種の領域を超えて<br>ディスカッション。
職種の領域を超えて<br>ディスカッション。

大江 :  「東京都が伝えたいことをしっかり伝える」「子ども視点で授業でも使えるようにする」など、要件がとても多いサイトでしたが、その中で私自身たくさんのチャレンジがあって成長することができましたし、クライアントの評価も高く、公開したときの達成感はすごかったですね。

亀岡 :  短期間でギュッと集中して制作しましたよね。ものすごく大変だったはずなのですが、チーム内でディスカッションしながらアイデアがどんどん具現化されていくプロセスが面白くて、今となっては「とにかく楽しかった!」という印象しか残っていません(笑)。

野本 :  アイスタの職種は大きく分けてアカウント、クリエイティブ、エンジニアと3種類あるのですが、今回のプロジェクトではお互いの領域を超えてディスカッションしながら進めることができました。また、事実に基づく情報を精査することも重要です。この部分では、プランニングチームのメンバーと一緒にジャッジしながら進めていきました。

大江 :  360度カメラを使った社会科見学コンテンツは東京都の中でも好評で、他の部署でも取り入れてみたいとの話が出ているようです!

自ら提案することで<br>プロジェクトをゼロから組み立てる。
自ら提案することで<br>プロジェクトをゼロから組み立てる。

大江 :  アイスタは言われたものを形にするだけではありません。目的のためには何を作れば良いか、というところから考え、自ら提案することでプロジェクトをゼロから組み立てることができます。制作会社という領域、自分の領域を越えた仕事ができることが、アイスタで働く魅力ですね。

亀岡 :  クライアントも、私たちからの提案を待っています。
アイスタはさまざまな分野のプロフェッショナルが揃っているので実現できることが多く、自由に提案できます。今回のプロジェクトでも野本さんにはかなり無茶を言いましたが(笑)、実現してもらいました。

野本 :  アイスタはすごくフラットな社風ですよね。新卒の年次が若い社員であっても、ひとりの制作者として尊重されるので、入社早々からやりがいや達成感を感じられると思います。
また、デジタルの世界は日進月歩。どんどん新しい技術が出てきますが、アイスタにはそれを臆せず取り入れていく力があります。探究心があるメンバーが多いので、技術を深く追求できる環境を求めている人にはピッタリの職場だと思います。

※2023年2月時点での情報です。