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オウンドメディアとは?成功事例と活用法

デジマ担当
2024-09-03
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近年、多くの企業がデジタルマーケティング戦略の中核として「オウンドメディア」の運営に力を入れています。「オウンドメディア」という言葉は聞いたことがあっても、「具体的にどのようなもので、どうすれば成果につながるのか?」と疑問に思われているWeb担当者さまもいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、オウンドメディアの基本的な定義から、なぜ今その重要性が高まっているのか、そして目的別の成功事例と自社で活用していくための具体的なステップまでを分かりやすく解説します。

1. オウンドメディアとは?

オウンドメディア(Owned Media)とは、企業が自社で保有・運営するメディア全般を指します。
企業の公式な名刺として会社情報を掲載する「公式サイト」とは異なり、「オウンドメディア」は公式ブログやコラムなどを通じて読者に有益な情報を提供し、継続的な関係を築くことを主な目的としています。

公式サイトとの違い

PESOモデルのような広い定義では公式サイトもオウンドメディアの一部ですが、マーケティングの実務上では、両者はその役割によって区別して語られることが一般的です。

・公式サイト:
 企業の「名刺」として、会社情報や製品スペックなど事実を伝える静的な役割。
・オウンドメディア(狭義):
  読者に有益な情報を提供し、関係性を築くための「読み物」としての動的な役割。

このように、実務では後者の意味合いで「オウンドメディア」という言葉が使われることが多いです。

PESOモデルにおけるオウンドメディアの位置付け

マーケティングで用いられるメディアは、一般的に以下の4つに分類され、それぞれの頭文字をとって「PESOモデル」と呼ばれます。これは、かつて主流だった「トリプルメディア」の考え方に、SNSの普及を背景とした「シェアドメディア」が加わったもので、近年の標準的なフレームワークとして扱われています。

  • ペイドメディア(Paid Media):
    広告費を支払って利用するメディア。
    (例:テレビCM、Web広告、新聞広告)

  • アーンドメディア(Earned Media):
    ユーザーや第三者からの信頼や評判を獲得(Earn)するメディア。
    (例:SNSでの口コミ、ニュースサイトでの紹介)

  • シェアドメディア(Shared Media):
    SNSなどを通じて、ユーザーと共有・拡散されるメディア。
    (例:Facebook、X(旧Twitter)、Instagramの公式アカウント)

  • オウンドメディア(Owned Media):
    自社で管理・運営するメディア。
    (例:自社ブログ、公式サイト、メルマガ)

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ペイドメディアは即効性がありますが費用がかかり続け、アーンドメディアやシェアドメディアは信頼性が高い一方でコントロールが難しいという特徴があります。
その中でオウンドメディアは、情報発信を自社でコントロールでき、中長期的に企業の資産となるという大きなメリットを持っています。
参考記事:コンテンツマーケティングをより戦略的に実施する6つのポイント

2. なぜ今、オウンドメディアが重要なのか?

では、なぜ多くの企業がオウンドメディアに注力しているのでしょうか。その理由は大きく3つあります。

2.1. 広告に頼らない、企業の「資産」になる

オウンドメディアで発信した質の高いコンテンツは、時間が経ってもWebサイト上に残り続けます。良質な記事が検索エンジンから評価されれば、広告費をかけずとも継続的に見込み顧客を集客し続けることが可能になります。これは、短期的な広告出稿とは異なり、企業の永続的な「資産」となります。

2.2. 顧客と直接的な関係を築ける

オウンドメディアを通じて、企業は自らの言葉で、製品やサービスに込めた想いや専門的な知見を直接顧客に届けることができます。読者の課題解決に役立つ情報を提供し続けることで、信頼関係が生まれ、短期的な売買の関係を超えたファンを育てていくことが可能です。

2.3. ブランディングを強化できる

自社の専門性や世界観を反映したコンテンツを一貫して発信することで、「〇〇のことであれば、あの会社のWebサイトを見よう」という専門家としてのポジション(第一想起)を確立できます。これにより、価格競争に陥らない独自のブランド価値を築くことができます。

3. 【目的別】オウンドメディアの成功事例

ここでは、オウンドメディアがどのような成果につながるのか、3つの目的別事例をご紹介します。

3.1. 【BtoB】専門性の高い情報発信で、質の高いリードを獲得

あるSaaS系IT企業では、自社サービスの機能紹介だけでなく、「業務効率化」「DX推進」といった顧客の潜在的な課題に焦点を当てたオウンドメディアを運営。課題解決のノウハウ記事から、より詳細な情報が得られるホワイトペーパーのダウンロードへ誘導することで、購買意欲の高い見込み顧客(リード)の情報を安定的に獲得し、営業部門の成果に大きく貢献しています。

3.2. 【BtoC】世界観の共有で、熱心なファンを育成

ある食品メーカーでは、商品を使ったレシピや生産者のストーリーを発信するブランドサイトを運営。単なる商品情報ではなく、その背景にある物語や価値観を共有することで、顧客の共感を呼び、ブランドへの愛着を育んでいます。結果として、リピート購入率の向上や、SNSでの好意的な口コミ(UGC)の増加につながっています。

3.3. 【採用】働く魅力を伝え、ミスマッチのない採用を実現

ある製造業の企業では、自社の高い技術力や、社員が働く様子を詳細に紹介するオウンドメディア「採用ブログ」を運営。一般的な求人サイトでは伝わらないリアルな企業文化や仕事のやりがいを発信することで、企業のビジョンに共感した優秀な人材からの応募が増加。入社後のミスマッチを防ぐ効果も生んでいます。

4. オウンドメディアの始め方・活用法5ステップ

実際にオウンドメディアを始めるためのプロセスを、5つのステップに分けて解説します。

4.1. 目的とターゲットを明確にする

まず「誰に、何を伝え、どうなってほしいのか」を定義します。「リード獲得」「ブランディング」「採用強化」といった最終目的(KGI)と、そこに至るための具体的な数値目標(KPI:PV数、会員登録数など)を設定しましょう。

4.2. コンテンツ戦略を立てる

設定したターゲットがどのような課題や関心を持っているかを深く掘り下げ、それをカスタマージャーニーマップに落とし込みます。
カスタマージャーニーマップとは ターゲット顧客が製品やサービスを認知し、興味を持ち、最終的に購入・ファンになるまでの一連のプロセス(思考・感情・行動)を可視化したものです。このマップを作成することで、「どの段階の顧客に、どんな情報を提供すれば次のステップに進んでもらえるか」が明確になり、提供すべきコンテンツの全体設計図を描くことができます。
参考記事:BtoB企業のカスタマージャーニーマップとは?BtoCとの違いやお役立ちツールを紹介

4.3. 発信の土台(メディア)を構築する

コンテンツを発信するWebサイトを準備します。この際、読者がストレスなく情報を閲覧できるか(UI/UX)という視点が非常に重要です。快適な閲覧環境は、読者の満足度と再訪率に直結します。

4.4. コンテンツを制作し、届ける

戦略に基づき、読者の課題解決につながる質の高いコンテンツを制作します。そして、制作したコンテンツはSNSやメールマガジンなども活用し、ターゲットに積極的に届けていく必要があります。
参考記事:コンテンツマーケティングをより戦略的に実施する6つのポイント

4.5. 効果を測定し、改善を続ける

公開したコンテンツは、アクセス解析ツールを用いて必ず効果を測定します。「どの記事が読まれているか」「どのような経路で流入しているか」といったデータを分析し、次のコンテンツ企画や既存記事の改善に活かします。このPDCAサイクルを回し続けることが大事です。

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5. まとめ

本記事では、オウンドメディアの定義から、その重要性、成功事例、そして具体的な始め方までを解説しました。
オウンドメディアは、一朝一夕で成果が出るものではありませんが、中長期的な視点で戦略的に運用することで、企業の持続的な成長を支える強力な資産となり得ます。オウンドメディアの成果を高めるためには、『コンテンツマーケティングの型』を理解し、実行に移すことも重要です。ぜひ、以下のリンクよりダウンロードしてご活用ください。

編集者
デジマ担当
主に自社のWebサイト運用が業務。SEO対策、コンテンツマーケティング、SNSやWeb広告配信、メール配信、アクセス解析ツールを用いた効果測定と改善提案、リード獲得から育成までの施策設計など、デジタルチャネルを活用したインハウスマーケティング業務全般を行う担当者。
監修者
田中 剛(マーケティングコンサルタント)
マーケティングコンサルタントとして、専門分野はデジタルマーケティング領域(HubSpot、Webマーケ、SEO、データ分析)を中心に担当。中小企業向けのマーケティングDXコンサルティングほか、大手電力会社・郵便会社などのデータ分析業務を中心に業務に携わりつつ、宣伝会議などでセミナー講師なども行う。
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