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Googleの「AIモード」とは?2026年版最新作の仕組みと対策まとめ

田中 剛(マーケティングコンサルタント)
2026-06-10
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Google検索の代わりに生成AIとの壁打ちで解決することが増えた方も多いのではないでしょうか。
今回は「AIモード」対策の紹介です。

AIモードとは、Google検索結果の上部に追加された機能で、AIが質問の意図を理解しWebサイトの情報を集約して回答を生成する機能です。テキストだけでなく、音声や画像検索にも対応しています。

AIモードの重要性

GoogleのAIモードは、2024年5月の米国にて展開以降、日本を含む120以上の国で公開されています。マーケターにとっては軽視できない重要な機能です。提供開始からわずか1年でAI モードの月間アクティブユーザー数は10億人を超え、検索クエリ数は提供開始以来、四半期ごとに倍増したと発表されています。

長らく多くのWebマスターがSERP(検索結果画面)の上位表示を狙ってきたなか、AIモードが最上位に配置されたことにより、SEOやWebマーケティングを考える上でも、非常に重要性の高い要素となっています。

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AIモードの仕組み

AIモードは、検索エンジンと連携したGeminiが、ユーザーのプロンプト(質問や指示)の意図を汲み取り、裏側で自動的にWeb検索を行って回答を作成する仕組みです。

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従来の検索とは違い、AIモードでは以下のようなプロセスを経て回答が生成されます。

必要性のチェック: 受け取ったプロンプトの内容から、Web検索を行う必要があるかをチェック
検索クエリの作成と実行: 検索が必要な場合は、カスタムされたGeminiが最適な検索クエリを作成し、必要な回数だけ検索を実行
回答の生成: 得られた検索結果のデータをもとに、Geminiが回答を作成してユーザーに返答

具体的に、検索クエリは以下のような3つの工程を経て洗練されていきます。

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1:Dynamic Retrieval:検索が必要か?
本当に検索が必要かをスコアリングで判定。例えば「Geminiさん、こんにちは!」といった日常的なプロンプトに対して検索は行いません。検索が有効だと判断した場合は、過去のやり取りも加味してクエリを作成します。

2:クエリ ファンアウト(Query Fan-out):どのような検索クエリが必要か?
入力された質問を複数のサブトピックに分割し、それぞれを同時に検索する「クエリファンアウト(Query Fan-out)」という技術を採用しています。
例えば「10万円以下の予算でおすすめの旅行プランは?」という質問なら、「予算」「日程」「季節」「交通」「宿泊」といった要素に分解し、各項目について情報を集めます。その際、以下のようなフレームワークを使用し検索クエリを選定・検索します。
参考記事:AI 機能とウェブサイト(Google for Developers)

Multi-Query…1つの曖昧な質問を多角的に分解し、複数の検索クエリを生成
Step-back Prompting…思考の抽象度を上げて、基本原理や背景情報を検索
Sub-query Decomposition…「A社とB社の比較」といった場合は、それぞれ個別のクエリに分けて作成

3:グラウンディング(Grounding):内容は正確か?
検索システムのレスポンスを統合して回答を作成、引用リンク元を付与。検索結果を証拠としてGeminiの知識と組み合わせることでハルシネーション(幻覚)を回避しながら回答を構築します。
参考記事:Google 検索によるグラウンディング(Google for Developers)

上記のとおり、AIモードではカスタムされたGeminiがユーザーに代わって検索クエリを作成します。そのため、事前にGeminiが自社の商品やサービスを『内部知識として知っている』状態にしておくことは、AIが情報の意図を正しく解釈し優先度を判断する上で、非常に有力な差別化の要素となります。 

つまり、「日本一高い山といえば=富士山」や「代表的な戦国武将といえば=織田信長」などと同様に、自社の商品やサービスをGeminiに常識として定着させるために教師データへの対策が重要です。
※教師データの例:Wikipedia、GitHub、Colossal Clean Crawled Corpus、DMOZのほか、行政機関や各省庁の公開情報、医療関係、教育関係Webサイト、主要なニュースメディアなど。

AIに参照されるデータの質(情報密度)を向上させ、社内に蓄積された独自の知見を効率的にリソース化するための組織戦略については、「AI時代に再構築するコンテンツ戦略と3つの制作モデル」にて詳しく解説しています。

それでは、実際にどういった対策をするべきなのか、を説明していきます。

AIモード対策をするために押さえておくポイント

SEO対策は引き続き重要

前述のとおり、AIモードは基本的にクローラーがWebサイトを巡回して作成したインデックスを共有・利用しています。そのため、これまで培ってきたさまざまなSEO対策はAIモードにおいても引き続き重要です。
具体的なSEO対策については「AI時代のSEO対策。自分でできる6つのポイントとビジネス成果へつなぐ運用の条件」をご参照ください。

また、AIに選ばれるためのコンテンツ制作における基本戦略については、「【SEOの次の一手】 AI検索を勝ち抜く「AIO」5つの戦略」でも詳しく解説しています。

AIモードならではの対策も実施する

今後は、SEO対策に加えAIモードと通常検索の違いを認識し、AIモードならではの対策に比重をかける必要があります。


Google検索

AIモード

インプット

検索クエリ(単語やフレーズ)

プロンプト(文章や指示)

検索クエリ

ユーザーが入力

カスタムGeminiが作成

対策

ユーザーの検索意図、ボリューム、認知・想起の獲得が重要

プロンプトに自社名が含まれるような認知、想起の獲得
E-E-A-T強化による引用のされやすさが重要

Geminiが事前に正しい知識を持っていることは、検索結果の中からどの情報を信頼すべきかを見極める『判断基準』の強化につながります。E-E-A-T対策をしっかりと行い、Geminiが事前学習で使う教師データに自社の製品やサービスが引用・言及されるといったサイテーション(引用・言及)を獲得することで、結果としてGeminiの学習データに定着しやすくなります。
参考記事:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成(Google Search Central)

AIモード対策とGemini対策の違いを理解する

AIモードの内部ではカスタムされたGeminiが動いていますが、生成AIの出力結果には、事実に基づかない情報を生成する「ハルシネーション(幻覚)」が含まれる可能性があることを前提にシステムが設計されています。そのため、事前学習による出力結果と最新の検索結果が異なる場合、検索結果を真実として修正する仕組み(グラウンディング)を持っています。

例えば、「日本で人気の観光地は?」という問いに対して、Gemini自体は「京都」と事前学習していても、Web検索結果に「京都」が出てこず「富士山」「北海道」といった情報ばかりが集まったとします。この場合、AIは事前学習の知識よりもWeb検索結果から得た「富士山」「北海道」などを優先して回答を構築しやすい構造になっています。

したがって、AIモードへの対策は、Gemini単体への対策以上に、検索結果に自社情報を残し続けるためのSEO対策の重要性が高い、ということが分かります。

誤字・脱字をなくし論理構造を意識する

AIモードではハルシネーション対策として検索結果を活用しますが、その検索結果自体に誤りやノイズが含まれるリスクにも備えています。具体的には、Re-ranker(リランカー)によるスコアリングを行い、ユーザーのプロンプトに対して個々のWebサイトが適切な回答を返しているか、高度なAIモデルで再評価する仕組みを併せ持っています。

そのため、Webサイト内に誤字・脱字があったり、論理的な破綻が見られたりすると、AIからのスコアリングが下がり、結果的に引用対象から外れてしまう(はじかれる)リスクがあります。コンテンツ内の文章に誤りがないかを十分にチェックし、論理的な構造を意識して作成することが、今後さらに重要になると考えられます。
※Re-ranker:検索システムやAI(RAG)において、一度絞り込まれた検索結果や文書群に対し、ユーザーの質問(クエリ)との関連性をより高度なAIモデルで再評価し、本当に重要な順に並べ替える(再ランク付けする)仕組み。
参考記事:AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス(Google Search Central)

プロンプトにキーワードを含めてもらう

従来は指名検索SEO対策として、自社ブランドなどの認知・想起を重点としたブランディング施策が機能していましたが、今後は「ユーザーのプロンプトに直接記述してもらうための対策」として引き継がれ、有効に機能します。

またGeminiが知らない新商品・新サービスの単語であっても、プロンプトの文脈から判断して、裏側で検索クエリに使用して検索することはあります。むしろ、知らないからこそ検索して情報を得よう、とする性質があります。後述するHubSpotなどのサービスを活用することで、生成AI上での自社や競合のキーワードの言及状況をトレースすることが可能です。
参考記事:Google 検索の AI による概要で、情報をすばやく簡単に見つける(Google検索ヘルプ)

AIモード対策に役立つツール

自社のブランドやWebサイトがAIにどのように活用、参照されているかを、計測・可視化できるツールが増えてきたのでご紹介します。

Google Analytics 4(GA4)

Webサイトのアクセス状況を調査するGoogleが提供する無料ツールです。2026年5月13日のアップデートにより、GA4のデフォルトチャネルグループに「AI Assistant」が追加され、生成AI経由の流入が自動で分類されるようになりました。自動付与される値は以下のとおりです。

ディメンション

メディア(Medium)

ai-assistant

チャネルグループ(Channel Group)

AI Assistant

キャンペーン(Campaign)

(ai-assistant)

参考記事:New AI Assistant traffic measurement(Analytics Help)
※2026年5月現在ではアップデート移行期であり、手元のGA4を検証すると、同じ chatgpt.com からの流入であっても、ユーザーの環境(アプリかブラウザーか)やGoogle側の判定のブレにより、Referral や Unassigned、さらには Organic Search にまでバラバラに計測される現象が確認されています。新機能を過信せず、自社でカスタムチャネルグループの設定を推奨します。

HubSpot AEO

AI検索が注目されるなか、自社ブランドがAIの回答内でどのように言及・評価されているかを追跡・分析できる新製品です。ChatGPT、Gemini、Perplexityなどに対応しており、競合他社の露出状況やAIが参照する情報源の信頼性も把握できます。AIモード用ではありませんが、Geminiで自社のブランドの出力状況を調査するのに有効なツールです。
参考:HubSpot AEO

AEO Grader (無料で利用可能)
自社ブランドが主要なAIエンジンからどのように認識されているかを測定・スコア化するツールです。「感情分析」「露出の質」「ブランド認知度」「シェアオブボイス」の観点から、ブランドの可視性を評価します。

Marketing Hub(Professional / Enterprise)
ユーザーが検索しそうな特定のプロンプトを作成し、主要なAIエンジンで自社がどれだけ頻繁に、どのように引用されているかを日々自動で追跡します。その結果、競合ベンチマークと引用元の特定、CRMデータを基にしたプロンプト提案やHubSpot内でのシームレスな改善アクションを導く

AEOを支えるコンテンツ・SEO支援機能
AIエンジンが好む構造化テキストを素早く作成する機能や、構造化データマークアップ、H1・H2など構造エラーの検知と修正を促す機能を備えています。

こうした最先端のAEO(AI検索最適化)機能を有効に活用するためには、土台となるHubSpot自体の適切な設計や、日々の確実なデータ蓄積が欠かせません。「まずはHubSpotの基本的な仕組みや活用イメージを掴みたい」「各プランの詳しい料金体系を知りたい」という方は、「HubSpotを活用したインバウンドマーケティング:料金表やプランを解説」をあわせてご参照ください。

また、博報堂アイ・スタジオはHubSpotの正規パートナーとして、企業のマーケティング体制や課題に合わせたHubSpotの導入・運用支援サービスも提供していますので、お気軽にご相談ください。
サービス資料はこちら:HubSpot Marketing Hub導入運用サービス

その他AEOに強いCMSなど

Kuroco: API志向の国産エンタープライズヘッドレスCMSで、「AI / RAG(検索拡張生成)」機能を標準で搭載。生成AIが外部参照ソースとして自社情報を正確に取得・理解しやすい構造をAPI経由でスムーズに提供できるため、AEOの強固な基盤を構築可能です。
博報堂アイ・スタジオでは「Kuroco」を使ったCMS導入支援も行っております。詳しくは以下フォームまでお問い合わせください。>> お問い合わせはこちら

Contentful: APIを介した構造化データ(JSON-LD)の配信と、「AI Actions」機能によるコンテンツ生成の自動化でAEOを支援するヘッドレスCMSです。

Webflow: SEO対策だけでなく、生成AIの回答エンジン向け最適化を自動化する統合的なAEO機能を提供するオールインワンのWeb制作ツールです。

まとめ

AIモード対策としては、 Googleが「特別なAIO(AI検索最適化)施策を別途行う必要はなく、ユーザー第一の高品質なサイトを作ることが最大の近道である」と公式に発信しているとおり、従来のSEO対策が引き続き重要となります。
参考記事:Google 検索の生成 AI 機能向けにウェブサイトを最適化する(Google Search Central)

そして、2026年5月に開催された「Google I/O 2026」では、強化された自立型AI検索エージェント機能などのリリースが発表されました。例えば「条件に合う物件が出たら教えて」と指示をすると、数日後、新着を見つけた瞬間に通知するといった高度なAI検索のアップデートを予告しています。今後も高頻度でアップデートが繰り返されることが予想されるため、「Google 検索の基本事項」を理解し、ベスト プラクティスをおさえた情報発信が重要だと考えられます。
参考記事:Google 検索の基本事項(Google Search Central)

多岐にわたるSEO対策のなかでも、特に以下の点を重点的にケアするのが効果的です。

  • E-E-A-T対策(Geminiの「常識」への定着):
    行政機関、ニュースメディア、一次情報源となるWebサイトなどで自社製品やサービスが言及される(サイテーションの獲得)よう意識しましょう。これにより、Geminiの内部知識(事前学習)として認知されやすくなり、AIモードが情報を信頼すべきかを見極める際の判断基準として有利に働きます。

  • ハルシネーション対策(AIからのスコアリング向上):
    誤字・脱字をなくすことはもちろん、H1やH2などの適切なタグ付けを含めた「論理的な文章構造」を徹底することが不可欠です。検索結果の整合性を再評価する「Re-ranker」によるスコア低下を防ぐことで、AIモードの回答における引用ソース(グラウンディング)として採用される確率を高めます。

  • 認知・想起の向上(プロンプトへの記述対策):
    従来の指名検索対策と同様に、ユーザーがプロンプト(質問文)に直接「自社のブランド名」を記述してくれるようなブランディング施策がこれまで以上に有効となります。AI側がまだ学習していない新製品や新サービスであっても、ユーザーのプロンプト内に文脈があれば、AIは「クエリファンアウト」などの仕組みを用いて能動的に検索し、情報を理解しようとします。

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このように、ここまで見てきたAIの仕組み(Re-rankerやクエリファンアウトなど)を考慮すると、「ユーザーにとって高品質なサイト」であることはもちろん、それを「AIが正しく認識・評価できる形(マシンフレンドリーなデータ構造)」で実装・維持することが、今後のWeb集客において重要な要素となってきます。つまり、これからのWebサイト運用では、従来のユーザー向けSEOだけでなく、AIに配慮した適切な情報設計の双方を意識していくことが大切です。

「自社のWebサイトがAIモードに最適化できているか不安」「具体的なAEO(AI検索最適化)の手順が分からない」という企業さまは、ぜひ弊社のサポートをご活用ください。

執筆者
田中 剛(マーケティングコンサルタント)
マーケティングコンサルタントとして、専門分野はデジタルマーケティング領域(HubSpot、Webマーケ、SEO、データ分析)を中心に担当。中小企業向けのマーケティングDXコンサルティングほか、大手電力会社・郵便会社などのデータ分析業務を中心に業務に携わりつつ、宣伝会議などでセミナー講師なども行う。
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